データ

玄海の水揚げと海の水温
月次データ

高台から見た唐津の海と市街地

玄海漁協魚市場の水揚げを、毎月のデータで見る

佐賀県唐津市唐房の玄海漁協魚市場では、2026年8月の水揚量が59.1トンでした(前年同月比81%、平年比69%)。2025年9月〜2026年8月の12ヶ月では1,088トンで、1年前の同じ期間の113.8%です。調査船が2026年9月1日に測った沿岸域(St.18)の表層水温は28.8℃で、平年より2.6℃高い値でした。

このページは、佐賀県玄海水産振興センターが毎月公開している「漁海況情報」の月報から、NPO法人唐津Farm&Foodが数値を抜き出して整理したものです。水揚量は魚市場に揚がった魚介類の重さ、平年値は過去5年間の同じ月の平均、定置網は沿岸に網を据えて魚を待つ漁法で、その水揚量は市場全体の内数です。数値はすべて、どの号から取ったかを下の出典台帳でたどれます。

これは玄海漁協魚市場(唐津市唐房)の水揚量で、唐津市全体や佐賀県全体の漁獲量ではありません(県内所属漁業者のみの集計)。

最新月の水揚量59.1 t2026年8月・前年比81%・平年比69%
直近12ヶ月の水揚量1,088 t2025年9月〜2026年8月・前年同期比113.8%
最新の水温(沿岸域・表層)28.8 ℃2026年9月1日・平年差+2.6℃

このページをつくっている理由

佐賀県玄海水産振興センターは、唐津の海の様子を「漁海況情報」として毎月公開しています。1号ずつのPDFなので、何ヶ月分も続けて見比べるには手間がかかります。当法人は2026年8月から、AI(Claude)を使って月報の数値を読み取り、検算し、グラフと表にする取り組みを試験的に始めました。公開データを、地域の誰もが、そしてAIも読める形にして、唐津の海の変化を確かめられるようにするためです。

数値はすべて月報の原本と照合し、出典の号をたどれるようにしています(初版作成 2026年8月4日、ホームページ公開 2026年10月8日)。

市場全体うち定置網平年値(5ヶ年平均)
玄海漁協魚市場の月次水揚量(2024年7月〜2026年8月)。点線の輪は、後の号の「前年」欄で値が変わっている月。出典:佐賀県玄海水産振興センター「漁海況情報」

月ごとの水揚量(2024年7月〜2026年8月)

26ヶ月のうち最も多かったのは2025年11月の143.7トン、最も少なかったのは2025年2月の46.2トンでした。市場全体の水揚量は2026年3月から2026年8月まで6ヶ月続けて平年を下回っています。

月報は令和7年8月号から表の様式と集計基準が変わり、旧様式の数値とは接続しません(例:2025年5月は旧様式で94.7トン、新様式で88.7トン)。グラフの本線は新様式の数値だけで組み、旧様式の値はボタンで参考として重ねられるようにしています。

水温の地点
平年より高い平年より低い水揚量の平年比(新様式)同(旧様式・参考)
上:調査船による表層(1m)水温の平年差。下:市場全体の水揚量の平年比。並べて見るためのもので、因果関係を示すものではありません。

海の水温と水揚げを並べる

調査船は唐津沖の2地点、壱岐水道のSt.4と沿岸域のSt.18で、毎月水温を測っています。沿岸域(St.18)の表層水温は、2024年12月〜2025年6月の7回の観測のうち6回が平年より低く、2025年7月〜2026年6月の12回は12回が平年より高い値でした。

水温の平年値は20年平均、水揚量の平年値は5ヶ年平均で、定義が違います。2つを並べているのは見比べるためで、水温が水揚げの増減の原因だと示すものではありません。

2025年9月〜2026年8月の魚種別・月別の水揚量。魚種ごとに最も多かった月を最も濃く塗っています(魚種どうしの量の比較ではありません)。

唐津の旬カレンダー(2025年9月〜2026年8月)

この1年で最も多く揚がった月は、マアジは11月、マサバは9月、マダイは5月、サワラは11月、マイワシは2月、ブリは3月、イサキは5月、ヒラマサは12月でした。1年分の記録なので、年によって変わります。

1年前の同じ月々2025年9月〜2026年8月
直近12号それぞれの「当月」欄と「前年」欄の合計。同じ表の中で比べるので集計基準がそろいます。

魚種別の12ヶ月比較

2025年9月〜2026年8月の12ヶ月を1年前の同じ月々と比べると、増えた量が大きかったのはマアジ(+83トン)、マサバ(+59トン)、マイワシ(+50トン)、減った量が大きかったのはマダイ(-17トン)、ブリ(-15トン)、ケンサキイカ(-10トン)でした。

月次の数値

年月市場全体(kg)うち定置網(kg)平年値(kg)前年比平年比出典
2026年8月59,07014,16685,92581.3%68.7%令和8年9月号(当月欄)
2026年7月65,28120,764112,71570.6%57.9%令和8年8月号(当月欄)
2026年6月67,01314,100114,03377.5%58.8%令和8年7月号(当月欄)
2026年5月73,01010,93099,45782.3%73.4%令和8年6月号(当月欄)
2026年4月59,21414,32585,41380.6%69.3%令和8年5月号(当月欄)
2026年3月65,87912,68580,358132.5%82.0%令和8年4月号(当月欄)
2026年2月103,79043,61073,270224.5%141.7%令和8年3月号(当月欄)
2026年1月100,02731,12271,709185.0%139.5%令和8年2月号(当月欄)
2025年12月115,92326,496120,040132.8%96.6%令和8年1月号(当月欄)
2025年11月143,73352,489141,561162.9%101.5%令和7年12月号(当月欄)
2025年10月100,54342,133147,81097.4%68.0%令和7年11月号(当月欄)
2025年9月134,85080,922112,560118.6%119.8%令和7年10月号(当月欄)
2025年8月69,84014,47888,94999.4%78.5%令和7年9月号(当月欄)
2025年7月91,59135,994117,68878.2%77.8%令和7年8月号(当月欄)
2025年6月86,41928,150———令和8年7月号(前年欄)
2025年5月88,7338,011———令和8年6月号(前年欄)
2025年4月73,47310,104———令和8年5月号(前年欄)
2025年3月49,7143,039———令和8年4月号(前年欄)
2025年2月46,2291,538———令和8年3月号(前年欄)
2025年1月54,0753,505———令和8年2月号(前年欄)
2024年12月87,26019,807———令和8年1月号(前年欄)
2024年11月88,23219,804———令和7年12月号(前年欄)
2024年10月103,20027,366———令和7年11月号(前年欄)
2024年9月113,73549,269———令和7年10月号(前年欄)
2024年8月70,2906,386———令和7年9月号(前年欄)
2024年7月117,10347,480———令和7年8月号(前年欄)

調査船による水温

観測日St.18 表層(℃)平年差St.4 表層(℃)平年差出典
2026-09-0128.8+2.629.2+3.0令和8年9月号
2026-08-2127.4+0.628.0+0.9令和8年8月号
2026-07-0323.2-0.123.5+0.1令和8年7月号
2026-06-0121.9+1.922.3+2.4令和8年6月号
2026-05-1018.8+1.218.3+0.9令和8年5月号
2026-04-2017.4+2.117.3+2.0令和8年4月号
2026-03-0814.5+0.814.3+0.4令和8年3月号
2026-02-2414.8+1.015.1+1.0令和8年2月号
2026-01-0916.0+0.816.5+0.7令和8年1月号
2025-12-1119.1+0.619.5+0.6令和7年12月号
2025-11-1122.3+0.922.7+0.9令和7年11月号
2025-10-0125.8+2.025.8+1.7令和7年10月号
2025-09-0328.7+2.628.8+2.6令和7年9月号
2025-08-0127.5+0.627.2+0.1令和7年8月号
2025-07-0226.0+2.726.2+2.9令和7年7月号
2025-06-0218.7-1.418.7-1.2令和7年6月号
2025-05-1618.1+0.517.8+0.5令和7年5月号
2025-04-0414.4-0.814.1-1.2令和7年4月号
2025-03-1113.0-0.712.7-1.2令和7年3月号
2025-02-2712.5-1.212.9-1.3令和7年2月号
2025-01-1714.1-1.114.5-1.3令和7年1月号
2024-12-2017.0-1.617.4-1.6令和6年12月号
2024-10-1523.9+0.123.8-0.3令和6年10月号

出典台帳

使った24号すべてです。「検算差」は、魚種の行を足した値と表の合計行の差です(表示の丸めによる小さな差が出ます)。

号様式対象月合計(kg)検算差水温観測日備考
令和8年9月号新2026年8月59,070-12026-09-01前年欄の2025-08値(72,641kg)は、当月として最初に掲載された値(69,840kg)と異なる。本ページは最初の掲載値を採用
令和8年8月号新2026年7月65,281-32026-08-21前年欄の2025-07値(92,519kg)は、当月として最初に掲載された値(91,591kg)と異なる。本ページは最初の掲載値を採用
令和8年7月号新2026年6月67,013-42026-07-03
令和8年6月号新2026年5月73,010-22026-06-01
令和8年5月号新2026年4月59,214-12026-05-10
令和8年4月号新2026年3月65,87902026-04-20水温表は画像のため目視で読み取り
令和8年3月号新2026年2月103,790-22026-03-08水温表は画像のため目視で読み取り
令和8年2月号新2026年1月100,027-22026-02-24
令和8年1月号新2025年12月115,923-22026-01-09
令和7年12月号新2025年11月143,733-42025-12-11水温表は画像のため目視で読み取り
令和7年11月号新2025年10月100,543+12025-11-11水温表は画像のため目視で読み取り
令和7年10月号新2025年9月134,850-12025-10-01
令和7年9月号新2025年8月69,840-12025-09-03
令和7年8月号新2025年7月91,591-22025-08-01
令和7年7月号旧2025年6月——2025-07-02水揚量の表なし
令和7年6月号旧2025年5月94,70702025-06-02見出しの調査日(5月16日)と水温表の日付(R7.6.2)が異なる。水温表の日付を採用/旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和7年5月号旧2025年4月76,85502025-05-16旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和7年4月号旧2025年3月56,28802025-04-04旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和7年3月号旧2025年2月49,27702025-03-11旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和7年2月号旧2025年1月57,06402025-02-27旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和7年1月号旧2024年12月94,626-222025-01-17旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和6年12月号旧2024年11月88,424-12024-12-20旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和6年11月号旧2024年10月102,440-9欠測調査船による海洋観測は欠測/旧様式(集計基準が新様式と異なる)
令和6年10月号旧2024年9月116,236-382024-10-15旧様式(集計基準が新様式と異なる)

データの作り方

月報PDF(令和6年10月号〜令和8年9月号)の表を読み取り、魚種行の合計と合計行を照合しました。画像になっていた水温表(4号)は目視で読み取っています。各月の値は、その月を「当月」として最初に掲載した号の数値です。2024年7月〜2025年6月は新様式号の「前年」欄から取りました。後の号の「前年」欄で数値が変わっている月は、出典台帳に両方を記しています。令和7年7月号には水揚量の表がなく、令和6年11月号は調査船の観測が欠測です。

▶ データをCSVでダウンロード(genkai-landings.csv)

これからの取り組み

海はつながっています。当法人は、参加している「対馬WAVEプロジェクト」と連携して、唐津だけでなく九州の各地でも、県が公開している海の情報を同じ形で読みやすくしていく予定です。まずは対馬・壱岐について、長崎県が公開している水揚げと水温の情報から始め、唐津・壱岐・対馬の海を一続きで見られるようにすることを目指します(2026年10月時点の予定)。

数字を見つづける

AIを使えば、データはすぐにきれいなグラフになります。大事なのは見せ方ではなく、海と魚に何が起きているかです。玄海漁協魚市場の水揚量は、直近12ヶ月では前年を上回る一方、2026年3月からは6ヶ月続けて平年を下回っています。当法人はこのページを毎月更新し、唐津の海の変化を記録していきます。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. このデータは唐津市全体の漁獲量ですか?

いいえ。玄海漁協魚市場(佐賀県唐津市唐房)での水揚量です。県内所属漁業者のみの集計で、唐津市全体や佐賀県全体の漁獲量ではありません。

Q2. データの出典はどこですか?

佐賀県玄海水産振興センターが毎月公開している「漁海況情報」の月報です(佐賀県のウェブサイトで公開)。当法人が24号分の表を読み取り、出典の号を数値ごとに記録しています。

Q3. 平年値とは何ですか?

水揚量の平年値は、過去5年間の同じ月の平均です(令和8年1月号から、令和2〜6年平均を令和3〜7年平均に変更)。水温の平年値は過去20年間の平均です。

Q4. どのくらいの頻度で更新しますか?

県の月報が公開されたあと、毎月更新します。

このページについて

作成:小嶋宏明(NPO法人唐津Farm&Food 副理事)/お問い合わせ:info@karatsu-f-f.com(お問い合わせフォーム)

関連リンク

▶ 佐賀県玄海水産振興センター「漁海況情報」
▶ Genkai Landings and Sea Temperature (English)