サステナブルツーリズム(Sustainable Tourism)は、経済、社会、環境問題あるいは地域コミュニティへの配慮に加え、観光客の体験の向上など、幅広い概念をカバーする概念です。日本国内では、コロナ禍を契機にサステナブルツーリズムに対する注目が急速に高まっています。
またコロナ禍では、命を守るために自宅から一歩も出ることができず大変な思いをした人々は世界中に多くいました。国連世界観光機関(UNWTO)によると、2020年の国際観光客は前年比73.1%減少し、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)によると、旅行・観光業が世界のGDPにうめるシェアが約10.4%から5.5%まで減少、そして観光関連産業従事者は約18.5%減少したとされています。
サステナブルツーリズムの現状
近年のSDGsやカーボンニュートラルの浸透もあり、ブッキングドットコムのアンケート調査によると、サステナブルな宿泊施設に最低でも一度はとまる意向のある割合は、2016年では全体で62%であったのに対し、2021年は81%と旅行者のサステナブルツーリズム至高性の高まりが見受けられます。
一方で日本人旅行者が滞在を希望とすると回答した割合は36%(2021年)にとどまっていてサステナブルツーリズムの理念が世界に比べて浸透されていないと推測されます。
DBJ・JTBFアジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査 2022年度版 によるとサステナブルな取り組みを重視する割合は特に欧米豪の収入層で違いがみられ、高収入層の「重視する」割合が中収入層、低収入層に比べて高いのが分りました。
また海外旅行先で実施したいサステナブルな取り組みは、アジア、欧米豪ともに、「ゴミの削減」の選択率が最も高く、「地域の特産品の購入」や「地域の事業者が販売する商品、サービスを適正価格で購入」の選択率も高い。
収入層別では、アジアでは高収入層の「ゴミの削減」、「宿泊施設におけるアメニティグッズの辞退」の選択率が低収入層よりも高い。
欧米豪では、高収入層の「利益の一部を野生動物 保護に充てる体験プログラムへの参加」、「カーボンオフセット商品の利用」の選択率が低収入層よりも高いとなっています。
佐賀県と唐津の観光そしてサステナブルツーリズム
サステナブルツーリズムは、観光客の満足度を高めるだけでなく、地元の文化や環境を保護し、地域社会の福祉や経済発展にも貢献する持続可能な観光形態です。
佐賀県は、サステナブルツーリズムを推進することで、インバウンドの増加や雇用創出などの経済効果だけでなく、地元の文化や自然の価値の再発見や保全などの社会的・環境的効果も期待できます。
視察や委託事業で学んだサステナブルツーリズムの理念や手法を参考にしながら、佐賀県や唐津市の独自の魅力を活かしたサステナブルツーリズムの実現に向けて、今後も取り組んでいきたいと考えています。
沖永良部島海洋ゴミ資源化サステナブルツーリズム事業
沖永良部島観光協会より沖永良部島海洋ゴミ資源化サステナブルツーリズム事業の体験造成業務委託をうけ、2022/10/04~06(事前調査)、12/02~04(観光商品の造成コンサルティング)、12/24~26 (観光コンテンツの開発・磨き上げの提案にかかわる提案)、鹿児島県の沖永良部島3回訪島しました!
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サステナブルツーリズム事業 宮島「Miyajima Blue Initiative」
10月18日〜20日、広島県・宮島にてサステナブルツーリズム事業「Miyajima Blue Initiative(Precious Plastic Miyajima)」の立ち上げをサポートしました。SUP宮島の皆さんとともに、島のビーチや牡蠣養殖で使用されるプラスチック資材の現場を視察し、発泡スチロール由来のマイクロプラスチック問題や、漁業由来プラスチックを地域資源として再生していく可能性について議論しました。唐津からは射出成型機を持ち込み、MEISEI製スナメリの金型を使ったアップサイクルのデモンストレーションを実施。Precious Plastic Kurashiki(倉敷芸術科学大学「PlaGei:プラ芸」)のチームとも連携しながら、“From Plastics to Possibilities” をテーマに、海と観光をつなぐ新しい体験づくりに取り組んでいます。
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海洋プラスチック問題に向き合う共創デザイン
対馬と唐津をつなぐ、海洋プラスチック問題へのフロントライン
長崎県対馬は、日本のなかでも海洋プラスチックごみの漂着量がとりわけ多い地域として知られています。 その対馬の海は、対馬暖流を通じて唐津の海ともつながっており、対馬で起きている問題は、私たち唐津にとっても決して無関係ではありません。 NPO法人 唐津Farm&Food では、九州探検隊(博多大丸)、対馬市、金沢美術工芸大学、SARAYA株式会社、ZERI JAPAN など多様なパートナーと連携し、海洋プラスチック問題に「デザイン」と「共創」の視点から向き合う取り組みを進めてきました。
サステナブルツーリズム事業 バリ視察
バリ島は、観光産業で成り立つ一方、ゴミ問題や水不足問題などの環境・社会課題にも直面している地域です。その中で、サステナブル・ツーリズムの先にある「リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)」を実践するエシカルホテルや地域団体などが活動しており、旅を通じて環境や社会を積極的に再生していく取り組みを視察することができます。
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サステナブルツーリズム事業 タイ視察
タイ国政府観光庁福岡事務所より招待していただき、タイ南部スラターニー県 リゾート地として知られるサムイ島から約60km北に位置するタオ 島でひらかれたWorld Oceans DayにちなんだSDGsイベント"SPOT LIGHT"、Samui 島のサステナブルツアーリズムを視察しました。
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環境保全×サステナブルツーリズムのアイディアが世界2位
日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環で、一般社団法人「アトランティック・パシフィック・ジャパン」が主催海洋プラスチック汚染の解決策について考え、創造的なアイデアを提案する「オーシャンリバイバルコンペティション」で小川島(唐津市)の小中学生との交流活動などが評価され、第2位の「優秀賞」を獲得しました。
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よくあるご質問(FAQ)
Q1. サステナブルツーリズム(Sustainable Tourism)とは何ですか?
サステナブルツーリズム(Sustainable Tourism / 持続可能な観光)とは、経済・社会・環境問題や地域コミュニティへの配慮に加え、観光客の体験向上まで含む幅広い概念です。観光産業の利益が地域に還元され、自然環境・伝統文化・地域社会の福祉が未来世代へ引き継がれることを目指します。日本国内ではコロナ禍を契機に注目が急速に高まっています。
Q2. サステナブルツーリズムとリジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)の違いは?
サステナブルツーリズムが「環境・社会への負荷を最小化する」観光であるのに対し、リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)は「旅を通じて環境や社会を積極的に再生していく」観光です。バリ島のエシカルホテルなどでは、ホテル運営自体が廃棄物の循環や地域の雇用創出につながる仕組みが実装されており、サステナブル概念の先にある実践として注目されています。
Q3. 唐津Farm&Foodはどのようなサステナブルツーリズム事業を行っていますか?
(1)沖永良部島観光協会からの海洋ゴミ資源化サステナブルツーリズム事業の体験造成業務委託、(2)宮島でのMiyajima Blue Initiative立ち上げサポート、(3)対馬市・九州探検隊(博多大丸)・金沢美術工芸大学・サラヤ株式会社・ZERI JAPANと連携した海洋プラスチック共創デザイン、(4)海外視察事業(バリ島・タイ・タオ島・サムイ島)、(5)企業・行政向け視察コーディネート、の5領域で事業を展開しています。
Q4. 訪日外国人のサステナブルな取り組み志向は実際に高まっていますか?
高まっています。ブッキングドットコムのアンケート調査によると、サステナブルな宿泊施設に最低でも一度は泊まる意向のある割合は2016年の62%から2021年には81%に上昇しました。一方、日本人旅行者で同様の意向を示した割合は2021年時点で36%にとどまり、世界に比べて浸透度に差があります。また、DBJ・JTBFの訪日外国人旅行者意向調査(2022年度版)によると、欧米豪では高収入層ほどサステナブルな取り組みを重視する傾向が顕著です。
Q5. 海外旅行先で実施したいサステナブルな取り組みは何が多いですか?
DBJ・JTBFの訪日外国人旅行者意向調査によると、アジア・欧米豪ともに「ゴミの削減」が最多。次いで「地域の特産品の購入」「地域事業者が販売する商品・サービスを適正価格で購入」の選択率が高くなっています。収入層別では、アジアの高収入層は「ゴミ削減」「アメニティ辞退」、欧米豪の高収入層は「野生動物保護への利益還元プログラム」「カーボンオフセット商品」を選ぶ傾向が強くなっています。
Q6. 企業・行政向けの視察コーディネートは依頼できますか?
はい。唐津での視察受け入れ(Precious Plastic製造現場・横枕自然共生サイト・馬渡島・波戸岬海洋プラスチック回収現場を組み合わせた統合パッケージ)に加え、バリ島・タイ・沖永良部島・宮島・対馬など実績地域への共同視察コーディネートも対応可能です。ESG・TNFD・サステナビリティ報告のsupplier visit(サプライヤービジット)エビデンスとしてもご活用いただけます。お問い合わせフォームよりご相談ください。
サステナブルツーリズムの視察・国際研修について
唐津FARM&FOODでは、横枕自然共生サイトの保全や海洋プラスチック対策、地域資源循環の実践を通じて、 “現場から学ぶサステナビリティ” を企業・行政・教育機関へ届けています。
さらに、タイ・タオ島、サムイ島、バリ島など、国内外の先進地域を訪れながら、 観光と自然保全を両立させる実践を 国際比較の視点で研究 してきました。 それぞれの地域で得た知見を“唐津の未来をひらくヒント”として翻訳し、地域づくりに還元しています。
企業にとっては ESG・SDGs戦略や新規事業の着想につながる現地モデル を、 行政にとっては 政策形成や地域課題解決の突破口となる他国の成功例 を、 共に現地で学ぶ視察プログラムとして企画することが可能です。
唐津での視察受け入れはもちろん、企業・行政との共同による海外視察のコーディネートも行っています。
目的に応じたルート設計、現地団体との連携調整、テーマ別アテンドなどにも対応いたします。
地域から世界へ、世界から地域へ。ネイチャーポジティブの実装を加速させる学びの循環を、ともに育てていきましょう。