拠点どうしが行き来する、Precious Plastic のコラボレーション
倉敷芸術科学大学「プラ芸」× Precious Plastic 唐津
Precious Plastic は、プラスチックをリサイクルする機械の設計図を公開し、世界中の拠点が同じ仕組みを共有しているプロジェクトです。だから、唐津でつくった金型を岡山へ持っていけば、岡山の機械でそのまま製品をつくることができます。
2026年9月、NPO法人唐津Farm&Foodは岡山県を訪ね、倉敷芸術科学大学の学生チーム「プラ芸」(Precious Plastic Kurashiki)と一緒に、瀬戸内市でワークショップを開催しました。唐津に来ていただき、宮島でご一緒し、今度はこちらが岡山へ。このページでは、プラ芸とのこれまでの往来と、2日間の記録をご紹介します。
「モノづくりでヒトづくり」。機械も金型も、自分たちでつくるプラ芸
プラ芸は、倉敷芸術科学大学 芸術学部の三木裕紀 先生のゼミと学生のみなさんが取り組む、Precious Plastic の岡山拠点です。掲げるテーマは「モノづくりでヒトづくり」。地域の資源を活かして、地域の内と外の交流や、地域文化の継承につなげていく活動です。
プラ芸の特徴は、機械と金型を自分たちでつくるところまで踏み込んでいることです。地元・倉敷の金属加工企業と一緒に縦型の射出成形機を自作し、金属金型のデザインと製作にも取り組んでいます。ゼミの活動は先輩から後輩へと引き継がれ、いまは新しい世代の学生のみなさんが担っています。
プラ芸のみなさんとのご縁は、2025年9月に三木先生と学生のみなさんが唐津市東唐津の Precious Plastic 唐津の工房を視察に来てくださったことから始まりました。同じ年の10月には、広島・宮島の Precious Plastic Miyajima の立ち上げプログラムにプラ芸チームが参加し、素材の管理やワークショップの手順を共有しています。Precious Plastic の国内拠点は、名簿の上のつながりではなく、実際に人と金型が行き来するネットワークになっています。
▶ プラ芸(Precious Plastic Kurashiki)公式サイト
9月18日|プラ芸の機械に、唐津の金型を取り付ける
初日は倉敷芸術科学大学へ。プラ芸の工房を見せていただいたあと、当法人が唐津から持っていった松モチーフの櫛「Re comb」の金型をプラ芸の射出成形機に取り付け、学生のみなさんと一緒に翌日のワークショップに向けたテスト成形を行いました。
「Re comb」は、唐津南高校 虹ノ松原プロジェクトチームの生徒がデザインした櫛です。唐津の高校生のデザインが、岡山の大学生がつくった機械で、きちんとかたちになって出てくる。機械が変わっても、場所が変わっても、同じ金型から同じ製品が生まれることを、学生のみなさんと一緒に確かめました。
9月19日|瀬戸内市民図書館でワークショップ、約30名が参加
2日目は、瀬戸内市民図書館(岡山県瀬戸内市)でのワークショップです。前半は当法人から「プレシャスプラスチック唐津の取組み」についての講話。後半は、射出成形の体験と、リサイクルプラスチックビーズのブレスレットづくりを行いました。参加者は約30名です。



世代も立場も違う人たちが、ひとつのレバーを押す
会場には、ご高齢の方も、学生も、子どもたちもいて、そこに瀬戸内市役所の職員のみなさんも加わり、みんなで一緒に機械のレバーを押していました。世代も立場も違う人たちが、ひとつの作業を自然に分け合っている。その姿に、瀬戸内市というまちの魅力を感じました。
この日つくった「Re comb」は、唐津の高校生がデザインし、岡山の大学生の機械で成形し、瀬戸内市の参加者が持ち帰った櫛です。ひとつの製品に、三つのまちの手が入っています。
瀬戸内市の取り組みを案内していただきました
ワークショップのあとは、瀬戸内市の取り組みをご紹介いただき、備前福岡郷土館を改装したファブラボや、牛窓のまちを案内していただきました。地域にあるものを活かして、人が集まる場をつくっていく。瀬戸内市の取り組みは、当法人にとってとても学びになりました。
これからも、続けていきます
拠点どうしが行き来して、金型や経験を持ち寄る。学生のみなさんがつくった機械で、別のまちの高校生がデザインした製品が生まれる。Precious Plastic のコラボレーションの魅力を、あらためて実感した2日間でした。
プラ芸のみなさんとの取り組みは、これからも続けていきたいと考えています。三木先生、プラ芸のみなさん、瀬戸内市のみなさん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
English
PlaGei (Kurashiki University of Science and the Arts) × Precious Plastic Karatsu
Precious Plastic shares open-source designs for plastic recycling machines, so workspaces around the world run on the same system. That is why a mould made in Karatsu can be used, as it is, on a machine in Okayama.
PlaGei (Precious Plastic Kurashiki) is a student team at Kurashiki University of Science and the Arts, led by Professor Hiroki Miki. Under the motto "Making things, making people", the students build their own injection moulding machine with a local metalworking company and design their own metal moulds. They visited our workshop in Karatsu in September 2025 and joined the launch of Precious Plastic Miyajima in October 2025.
On 18 September 2026 we visited PlaGei in Kurashiki, fitted our "Re comb" mould (a pine-shaped comb designed by students of Karatsu Minami High School) to their machine, and ran test shots together. On 19 September we held a joint workshop at Setouchi City Library with about 30 participants: a short talk on Precious Plastic Karatsu, followed by injection moulding and bracelet-making with recycled plastic beads. Children, students, older residents and city staff all pressed the lever together. We will keep this collaboration going.
関連リンク
▶ Precious Plastic Miyajima(宮島)の立ち上げはこちら