Karatsu Data Bank

生物多様性条約 COP17 のデータ昆明・モントリオール生物多様性枠組の進捗と、日本・唐津の数字

佐賀県唐津市相知町の自然共生サイト「横枕」の稲田と山並み
GBF の2030年のターゲット232050年のゴールは4つ(生物多様性条約事務局)
各国が登録した国別目標3,993件175締約国。2026年10月18日時点(CBD Online Reporting Tool)
日本の保護地域と OECM の割合陸域21.0%・海域13.3%2026年8月の国際データベース登録後(環境省)

生物多様性条約 COP17 を、数字で並べる

生物多様性条約の第17回締約国会議(COP17)は、2026年10月19日から30日まで、アルメニアのエレバンで開かれます。2022年に採択された昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の実施の進捗について、初めてのグローバルレビューが行われます。2026年10月18日時点で、175の締約国が3,993件の国別目標を登録しています。このページは、COP17 の議題、GBF のターゲット、各国の報告と資金、日本の数字、唐津の自然共生サイトを、公表資料から並べています。

このページは、NPO法人唐津Farm&FoodがKaratsu Data Bankの一つとして作成しました。結論や評価の言葉は付けず、資料に書かれている数字と文だけを並べています。出典は、生物多様性条約事務局(CBD)、地球環境ファシリティ(GEF)、環境省などの公表資料です。GBF のターゲットの日本語は環境省の仮訳を使い、そのほかの英語資料の日本語は当法人訳で、原文が優先されます。CBD Online Reporting Tool の数字は日々変わるため、取得した日を書いています。COP17 で採択される決定は、閉幕後に確認して、このページに書き足します。

項目内容
会議生物多様性条約 第17回締約国会議(COP17)
同時に開かれる会合カルタヘナ議定書 第12回締約国会合(CP-MOP12)、名古屋議定書 第6回締約国会合(NP-MOP6)
会期2026年10月19日〜30日(開会式は10月18日17:30。CBD の会議ページの記載)
場所アルメニア・エレバン
主な議題GBF の実施の集団的な進捗に関する初めてのグローバルレビュー(議題9(a))、資源動員と資金メカニズム(議題8)ほか
議長開催国アルメニアの政府の代表が選ばれる見込み(シナリオノート)
結果の発表環境省は、会議終了後に結果を発表するとしている
COP17 の概要。出典:生物多様性条約事務局の会議ページ、シナリオノート CBD/COP/17/1/Add.2、環境省の報道発表(2026年10月16日)

COP17 の概要

COP17 は2026年10月19日から30日まで、アルメニアのエレバンで開かれ、カルタヘナ議定書の第12回締約国会合と名古屋議定書の第6回締約国会合も同時に開かれます。生物多様性条約事務局の会議ページは、開会式を10月18日17:30としています(CBD の会議ページ)。生物多様性条約事務局は、COP17 が GBF の実施の集団的な進捗に関する初めてのグローバルレビューの場になると書いています。シナリオノートは、開催国アルメニアの政府の代表が議長に選ばれる見込みとしています(シナリオノート CBD/COP/17/1/Add.2)。環境省は、日本政府代表団がハイレベル会合や交渉会合などに参加し、結果は会議終了後に発表するとしています(環境省、2026年10月16日)。

番号議題
1会議の開会
2組織上の事項
3代表の信任状に関する報告
4未決の事項
5今後の締約国会議の日程と開催地
6会期間会合と地域準備会合の報告
7条約の運営、信託基金の予算、事務局の機能レビュー
8資源動員と資金メカニズム((a) 資源動員、(b) 資金メカニズム)
9計画・モニタリング・報告・レビュー((a) GBFの実施の集団的な進捗に関するグローバルレビュー、(b) GBFのモニタリング枠組)
10第8条(j)と、先住民・地域社会に関する条約の規定の実施
11遺伝資源のデジタル配列情報
12条約とGBFの実施・普及を支える仕組み((a) 能力構築と技術・科学協力、(b) クリアリングハウス・メカニズムと知識管理、(c) 広報・教育・普及啓発)
13国際機関・他の条約の機関との協力
14生物多様性の主流化と地方政府の参画((a) 分野内・分野横断の主流化、(b) 地方政府・都市などの参画)
15ジェンダー行動計画
16合成生物学
17GBFの実施を支える科学的・技術的ニーズと、IPBESの作業計画に関する事項
18その他の科学的・技術的事項((a) 気候変動、(b) 持続可能な野生生物管理、(c) 海洋・沿岸と島嶼、(d) 農業、(e) 侵略的外来種、(f) 健康)
19プロセスの有効性のレビュー
20複数年作業計画
21その他の事項
22報告書の採択
23閉会
COP17 の仮議題(23項目)。日本語は当法人訳で、一部の小項目は省略。出典:仮議題 CBD/COP/17/1/Rev.1(2026年3月16日)

COP17 の議題

仮議題(仮議題 CBD/COP/17/1/Rev.1)は23項目です。議題8は資源動員と資金メカニズム、議題9は計画・モニタリング・報告・レビューで、9(a) が GBF の実施の集団的な進捗に関するグローバルレビュー、9(b) が GBF のモニタリング枠組です。ほかに、遺伝資源のデジタル配列情報(議題11)、合成生物学(議題16)、気候変動・海洋・農業・侵略的外来種・健康などの科学的・技術的事項(議題18)があります。

ターゲット本文(環境省仮訳)
ターゲット2生物多様性と生態系の機能及びサービス、生態学的健全性及び連結性を向上させるために、2030年までに、劣化した陸域、内陸水域、海域及び沿岸域の生態系の少なくとも30%の地域で効果的な回復下にあることを確保する。
ターゲット32030年までに、陸域及び内陸水域、並びに海域及び沿岸域の少なくとも30%、とりわけ生物多様性と生態系の機能及びサービスにとって特に重要な地域が、該当する場合には先住民の及び伝統的な領域を認識しつつ、生態学的に代表的で、良く連結され、さらに衡平に統治された保護地域及びOECM(other effective area-based conservation measures ※環境省注)からなるシステムを通じて、効果的に保全及び管理されるとともに、より広域のランドスケープ、シースケープ及び海洋に統合されることを確保及び可能にする。その際、このような地域において適切な場合に行われる持続可能な利用は、保全の結果と完全に整合することを確保し、また、伝統的領域に関するものを含む先住民及び地域社会の権利を認識及び尊重する。(※環境省注:保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)
ターゲット15生物多様性への負の影響を徐々に低減し、正の影響を増やし、事業者(ビジネス)及び金融機関への生物多様性関連リスクを減らすとともに、持続可能な生産パターンを確保するための行動を推進するために、事業者(ビジネス)に対し以下の事項を奨励して実施できるようにし、特に大企業や多国籍企業、金融機関については確実に行わせるために、法律上、行政上又は政策上の措置を講じる。(a) 生物多様性に係るリスク、生物多様性への依存及び影響を定期的にモニタリングし、評価し、透明性をもって開示すること、これをすべての大企業及び多国籍企業、金融機関については要求などを通じ、事業活動、サプライチェーン、バリューチェーン及びポートフォリオにわたって実施する (b) 持続可能な消費パターンを推進するために消費者に必要な情報を提供する (c) 該当する場合は、アクセスと利益配分の規則や措置の遵守状況について報告する
ターゲット19(本文と(a))生物多様性国家戦略及び行動計画を実施するために、条約第20条に則り、効果的、適時かつ容易にアクセスできる方法で、国内、国際、公共及び民間の資源を含む、あらゆる資金源からの資金の水準を実質的かつ段階的に引き上げ、2030年までに以下を含む措置を通じて少なくとも年間2,000億ドルを動員する。(a) 政府開発援助を含む、先進国からの、及び先進国締約国の義務を自発的に引き受ける国からの、途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国並びに経済移行国へのすべての生物多様性関連の国際的な資金を、2025年までに少なくとも年間200億ドル、2030年までに少なくとも年間300億ドルまで増加させること
GBF のターゲットのうち、保全・再生・企業の開示・資金にかかわる4つ。日本語は環境省仮訳(2023.3)のまま。出典:環境省仮訳、生物多様性条約事務局「2030 Targets」

昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)

GBF は、2022年12月にカナダのモントリオールで開かれた COP15 で採択されました(決定15/4)。2050年に向けた4つのゴール(CBD「2050 Goals」)と、2030年に向けた23のターゲット(CBD「2030 Targets」)があります。このページでは、23のターゲットのうち、劣化した生態系の再生(ターゲット2)、陸と海の30%の保全(ターゲット3、30by30)、企業と金融機関のリスク・依存・影響の評価と開示(ターゲット15)、資金(ターゲット19)の4つの本文を、環境省の仮訳(環境省仮訳(2023.3))で載せています。

項目値時点・説明
国別目標3,993件(175締約国)2026年10月18日時点(CBD Online Reporting Tool)
GBF に沿った NBSAP(生物多様性国家戦略・行動計画)125件(115締約国)同上
第7回国別報告書145件同上
第7回国別報告書の期限2026年2月28日決定15/6
2026年3月9日の記事の時点で提出した国125か国(締約国196のうち)生物多様性条約事務局、2026年3月9日
世界報告書が使った提出物NBSAP は締約国の43%、国別目標は約3,700件(締約国の83%)、国別報告書は締約国の66%(要約の記載)。本文 II.A では NBSAP 89締約国(45%)、国別目標3,693件(162締約国)、国別報告書129締約国2026年3月7日までの提出分(CBD/COP/17/INF/7、印刷ページ22・35)
各国の国別目標・NBSAP・第7回国別報告書の数。上の3行は日々変わる。出典:CBD Online Reporting Tool(2026年10月18日取得)、決定15/6、生物多様性条約事務局(2026年3月9日)、世界報告書 CBD/COP/17/INF/7

各国の国別目標と国別報告書

GBF を実施するため、各国は国別目標を立て、NBSAP(生物多様性国家戦略・行動計画)を GBF に沿って見直し、国別報告書を出します。2026年10月18日時点の CBD Online Reporting Tool では、国別目標が3,993件(175締約国)、GBF に沿った NBSAP が125件(115締約国)、第7回国別報告書が145件です。

第7回国別報告書の期限は2026年2月28日でした(決定15/6)。2026年3月9日の生物多様性条約事務局の記事では、125か国が第7回国別報告書を提出しており、これは締約国196の約3分の2にあたります(CBD、2026年3月9日)。COP17 のグローバルレビューのための世界報告書(CBD/COP/17/INF/7、2026年9月10日)は、2026年3月7日までの提出分として、締約国の43%の NBSAP、締約国の83%からの約3,700件の国別目標、締約国の66%の国別報告書を使っています(要約の記載、印刷ページ22)。本文の II.A(印刷ページ35)では、NBSAP が89締約国(45%)、国別目標が162締約国の3,693件、国別報告書が129締約国です。

項目値時点・説明
GBF の資金の目標(ターゲット19)あらゆる資金源から年間2,000億ドル以上2030年までに
先進国から途上国への国際的な資金の目標(ターゲット19(a))年間200億ドル以上/年間300億ドル以上2025年までに/2030年までに
指標 D.1 で報告した締約国(先進締約国と、先進締約国の義務を自発的に引き受けた締約国)の国際公的資金累計177億ドル(最多は2023年の52億ドル)2020〜2023年。報告書は「最低値として読むべき」と書いている
OECD の推計約168億ドル2023年の1年分。ターゲット19(a) のより広い範囲の資金
GBFF(グローバル生物多様性枠組基金)への拠出3億8,720万ドル2023年8月の開始から2025年12月31日まで。11の国の政府と1つの地方政府
GBFF のプログラム化3億6,210万ドル(87か国が対象)2回の配分(トランシュ)の合計
GBF の資金の目標と、報告されている資金の額。出典:環境省仮訳(ターゲット19)、世界報告書 CBD/COP/17/INF/7(印刷ページ233)、GEF/GBFF.06/04(2026年5月5日)

資金

ターゲット19は、2030年までにあらゆる資金源から年間2,000億ドル以上を動員し、そのうち先進国から途上国への生物多様性関連の国際的な資金を、2025年までに年間200億ドル以上、2030年までに年間300億ドル以上にすることを求めています。世界報告書(CBD/COP/17/INF/7)によると、指標 D.1 で報告した締約国(先進締約国と、先進締約国の義務を自発的に引き受けた締約国)の国際公的資金は2020〜2023年の累計で177億ドル、最も多いのは2023年の52億ドルでした。報告書はこの額を最低値として読むべきとし、ターゲット19(a) のより広い範囲を対象にした OECD の推計は2023年に約168億ドルとしています。報告書は、どちらも200億ドルの節目を下回り、2025年の節目は達成されなかった可能性が高いとしたうえで、確定した評価は2024年と2025年のデータがそろってからと書いています。

GEF が運営するグローバル生物多様性枠組基金(GBFF)には、2023年8月の開始から2025年12月31日までに、11の国の政府と1つの地方政府から3億8,720万ドルが拠出され、2回の配分で87か国を対象に3億6,210万ドルがプログラム化されました(GEF/GBFF.06/04)。

項目値時点・出典
生物多様性国家戦略2023-2030閣議決定2023年3月31日(環境省)
第7回国別報告書の提出2026年2月20日環境省「生物多様性に関する最近の政策動向」
自然共生サイト610か所2026年6月末時点(環境省 報道発表)。従前の制度での認定を含む(環境省 資料1-1、印刷ページ15)
自然共生サイトの区域の面積の合計11.9万ha610か所の合計。うち法定外187か所6.3万ha、法定423か所5.5万ha(環境省 資料1-1、印刷ページ16)。内訳の和は11.8万ha(当法人計算)
OECM として国際データベースに登録した面積64.6千ha2026年8月の登録後。この登録では、令和7年度に認定された23.1千haのうち、保護地域と重なる区域を除いた10.0千haを登録(環境省)
保護地域と OECM の合計の割合陸域21.0%(うち OECM 0.2%)、海域13.3%2026年8月の登録後(環境省)
日本の生物多様性の数字。出典:環境省の報道発表(2023年3月31日、2026年8月3日)、環境省 資料1-1(2026年8月31日、印刷ページ15〜16)、環境省「生物多様性に関する最近の政策動向」

日本の数字

日本は2023年3月31日に「生物多様性国家戦略2023-2030」を閣議決定し(環境省、2023年3月31日)、2026年2月20日に第7回国別報告書を提出しました(環境省「生物多様性に関する最近の政策動向」)。民間の取り組みなどで生物多様性の保全が図られている区域を国が認定する自然共生サイトは、2026年6月末時点で610か所です(環境省、2026年8月3日)。この数は従前の制度での認定を含みます(環境省 資料1-1、2026年8月31日、印刷ページ15)。環境省は2026年8月、令和7年度に認定された自然共生サイト23.1千haのうち、保護地域と重なる区域を除いた10.0千haを OECM として国際データベースに登録し、OECM の登録面積は64.6千haになりました。この登録の後、日本の保護地域と OECM の合計の割合は陸域で21.0%(うち OECM は0.2%)、海域で13.3%です。環境省は、端数処理のため割合は見かけ上前年度から変化がないと注記しています(環境省、2026年8月3日)。610か所の区域の面積の合計は11.9万haです(環境省 資料1-1、2026年8月31日、印刷ページ16)。

項目一方の記載もう一方の記載
自然共生サイトの面積11.9万ha(610か所の区域の合計。環境省 資料1-1)64.6千ha(保護地域と重なる区域を除き、OECM として国際データベースに登録した面積。環境省 報道発表)
国際的な生物多様性資金177億ドル(指標 D.1 で報告した締約国の国際公的資金、2020〜2023年の4年の累計)約168億ドル(OECD の推計、2023年の1年分、より広い範囲)
国別目標の数約3,700件(世界報告書。2026年3月7日までの提出分)3,993件(CBD Online Reporting Tool、2026年10月18日時点)
第7回国別報告書の数125か国(2026年3月9日の記事)、129締約国(世界報告書。2026年3月7日までの提出分)145件(CBD Online Reporting Tool、2026年10月18日時点)
NBSAP を出した締約国の割合43%(世界報告書の要約、印刷ページ22)89締約国・45%(同じ報告書の本文 II.A、印刷ページ35)
陸域の OECM の割合0.2%(環境省 報道発表)0.17%(環境省 資料1-1、印刷ページ17。小数第1位で四捨五入すると0.2%。当法人計算)
資料によって数字が違う箇所。数え方や時点の違いは各資料の記載による。出典:各資料

資料によって数字が違う箇所

同じ項目でも、数え方や時点によって値が違う箇所があります。自然共生サイトの面積は、区域の合計(11.9万ha)と、保護地域と重なる区域を除いて OECM として登録した面積(64.6千ha)で違います。国際的な生物多様性資金は、指標 D.1 で報告した締約国の4年の累計(177億ドル)と、OECD の2023年の推計(約168億ドル)で、対象と期間が違います。国別目標と国別報告書の数は、集計した日によって違います。

日付発表した組織内容
2026年10月13日Nature Positive InitiativeState of Nature(自然の状態)の指標とメトリクスを公表。600を超える既存のメトリクスを、生態系の広がり、生態系の状態、種の絶滅リスク、種の個体群の4つの中核指標にまとめた
2026年10月14日・15日生物多様性条約事務局・Nature Positive InitiativeState of Nature のメトリクスと GBF のモニタリング枠組との整合に関する調査が、CBD の情報文書 CBD/COP/17/INF/3(10月14日)として出され、Nature Positive Initiative が10月15日に情報ペーパーとして発表
2026年10月22日(予定)IFRS財団(ISSB)自然関連の開示に関する実務記述書の公開草案の公表にあわせたウェビナーを、COP17 の会期中に開く。意見募集は120日間で、2027年2月19日まで
COP17 の直前・会期中に、企業の自然関連の測定と開示について公表された動き。出典:Nature Positive Initiative(2026年10月13日、10月15日)、CBD/COP/17/INF/3(2026年10月14日)、IFRS財団(2026年10月6日)

COP17 にあわせた企業の測定と開示の動き

Nature Positive Initiative は2026年10月13日、State of Nature(自然の状態)の指標とメトリクスを公表しました。500人を超える専門家と実務者が2年かけて作り、Nature Positive Initiative の27の中核メンバー組織が承認したもので、600を超える既存のメトリクスを、生態系の広がり、生態系の状態、種の絶滅リスク、種の個体群の4つの中核指標にまとめています。6業種29社が23か国の50を超えるサイトで試しました。発表は、TNFD と SBTN が自らの枠組みにこの指標を取り入れ、GRI も取り入れる方向にあると書き、この枠組みは GBF の目標と整合するとしています(Nature Positive Initiative、2026年10月13日)。10月15日には、State of Nature の指標と GBF のモニタリング枠組のヘッドライン指標との整合を調べた情報ペーパーを、CBD 事務局と Nature Positive Initiative 事務局の指導のもとでまとめたとして発表しました(Nature Positive Initiative、2026年10月15日)。この調査は、CBD の情報文書 CBD/COP/17/INF/3(2026年10月14日、事務局のノート)として出されています(CBD/COP/17/INF/3)。

IFRS財団は、ISSB が自然関連の開示に関する実務記述書の公開草案を公表するのにあわせ、COP17 の会期中の2026年10月22日にウェビナーを開くと案内しています。意見募集は120日間で、2027年2月19日までです(IFRS財団、2026年10月6日)。GBF のターゲット15は、各国が法律上・行政上・政策上の措置を講じて、特に大企業・多国籍企業と金融機関が、生物多様性に係るリスク・依存・影響を定期的にモニタリング・評価し、透明性をもって開示するようにすることを求めています(上の表)。

項目内容
名称相知町横枕自然共生区域
所在佐賀県唐津市相知町
面積36.67ha
自然共生サイトの認定令和5年度後期(環境省)
国際的なデータベースProtected Planet(OECM、サイトID 555781451)
管理NPO法人唐津Farm&Food
唐津市の自然共生サイト。出典:当法人(環境省の自然共生サイト認定)、Protected Planet

唐津の自然共生サイト

佐賀県唐津市相知町の「相知町横枕自然共生区域」(36.67ha)は、令和5年度後期に環境省の自然共生サイトに認定され、上の610か所の一つです。国際的なデータベース Protected Planet にも OECM として登録されています(Protected Planet、サイトID 555781451)。NPO法人唐津Farm&Food が管理し、活動の記録はネイチャーポジティブ(自然共生サイト・横枕)にまとめています。

COP17 の結果

COP17 の会期は2026年10月30日までです。採択された決定は、生物多様性条約事務局の決定文書と環境省の結果の発表で確認してから、この節に書き足します。

よくある質問

Q1. COP17 はいつ、どこで開かれますか?

生物多様性条約の第17回締約国会議(COP17)は、2026年10月19日から30日まで、アルメニアのエレバンで開かれます。カルタヘナ議定書の第12回締約国会合(CP-MOP12)と名古屋議定書の第6回締約国会合(NP-MOP6)も同時に開かれます。会期と場所は、生物多様性条約事務局の会議ページと環境省の2026年10月16日の報道発表によります。開会式は、生物多様性条約事務局の会議ページで10月18日17:30とされています。

Q2. 昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)とは何ですか?

2022年12月に生物多様性条約の第15回締約国会議(COP15)で採択された世界の目標です(決定15/4)。2050年に向けた4つのゴールと、2030年に向けた23のターゲットがあります。COP17 では、GBF の実施の集団的な進捗について、初めてのグローバルレビューが行われます。

Q3. 30by30 とは何ですか? 日本の数字はどうなっていますか?

GBF のターゲット3は、2030年までに陸域と内陸水域、海域と沿岸域のそれぞれ少なくとも30%を、保護地域と OECM(環境省仮訳の注では「保護地域以外で生物多様性保全に資する地域」)で保全・管理することを求めています。環境省の2026年8月3日の発表では、日本の保護地域と OECM の合計の割合は、陸域で21.0%(うち OECM は0.2%)、海域で13.3%です。

Q4. GBF の資金の目標には届いていますか?

ターゲット19(a) は、先進国から途上国への生物多様性関連の国際的な資金を、2025年までに少なくとも年間200億ドルにすることを求めています。世界報告書 CBD/COP/17/INF/7 は、指標 D.1 で報告した締約国の国際公的資金が2020〜2023年の累計で177億ドル(最多は2023年の52億ドル)、OECD の推計が2023年に約168億ドルで、どちらの推計も200億ドルの節目を下回ると書いています。確定した評価は、2024年と2025年のデータがそろってからとしています。

Q5. 唐津に自然共生サイトはありますか?

佐賀県唐津市相知町の「相知町横枕自然共生区域」(36.67ha)が、令和5年度後期に環境省の自然共生サイトに認定されています。国際的なデータベース Protected Planet にも OECM として登録されています(サイトID 555781451)。NPO法人唐津Farm&Food が管理しています。

出典台帳

資料発行日付URL取得日
COP 17・CP-MOP 12・NP-MOP 6 の会議ページ生物多様性条約事務局記載なしhttps://www.cbd.int/conferences/20262026-10-18
CBD/COP/17/1/Rev.1 仮議題生物多様性条約事務局2026-03-16https://www.cbd.int/doc/c/8344/fbc9/280c8fa06e317bd6aafec8ad/cop-17-01-rev1-en.pdf2026-10-18
CBD/COP/17/1/Add.2 シナリオノート生物多様性条約事務局2026-09-14https://www.cbd.int/doc/c/409f/a786/579c360cb1c904809410957f/cop-17-01-add2-en.pdf2026-10-18
GBF 2050 Goals生物多様性条約事務局2023-12-20https://www.cbd.int/gbf/goals2026-10-18
GBF 2030 Targets生物多様性条約事務局記載なしhttps://www.cbd.int/gbf/targets2026-10-18
昆明・モントリオール生物多様性枠組(環境省仮訳(2023.3))環境省2023-03-01 時点https://www.env.go.jp/content/000296182.pdf2026-10-18
CBD/COP/DEC/15/4 昆明・モントリオール生物多様性枠組生物多様性条約締約国会議2022-12-19https://www.cbd.int/doc/decisions/cop-15/cop-15-dec-04-en.pdf2026-10-18
CBD/COP/DEC/15/6 計画・モニタリング・報告・レビューの仕組み生物多様性条約締約国会議2022-12-19https://www.cbd.int/doc/decisions/cop-15/cop-15-dec-06-en.pdf2026-10-18
CBD Online Reporting Tool(ORT)生物多様性条約事務局日々更新https://ort.cbd.int/2026-10-18
125 Countries Submit 7th National Reports Ahead of COP17生物多様性条約事務局2026-03-09https://www.cbd.int/article/2026-NationalReports2026-10-18
CBD/COP/17/INF/7 GBFの実施の集団的な進捗に関する世界報告書生物多様性条約事務局2026-09-10https://www.cbd.int/doc/c/3e10/ba33/66bc2b57d04e106b32027e0a/cop-17-inf-07-en.pdf2026-10-18
GEF/GBFF.06/04 Towards a Resource Mobilization Strategy for GBFF 2026-2030地球環境ファシリティ(GEF)2026-05-05https://www.thegef.org/sites/default/files/documents/2026-05/EN_GEF.GBFF_.06.04_Towards%20a%20Resource%20Mobilization%20Strategy%20for%20GBFF%202026-2030.pdf2026-10-18
生物多様性条約第17回締約国会議(CBD-COP17)、カルタヘナ議定書第12回締約国会合(CP-MOP12)及び名古屋議定書第6回締約国会合(NP-MOP6)の開催について環境省2026-10-16https://www.env.go.jp/press/press_05695.html2026-10-18
「生物多様性国家戦略2023-2030」の閣議決定について環境省2023-03-31https://www.env.go.jp/press/press_01379.html2026-10-18
自然共生サイト等の国際的なデータベースへの登録について環境省2026-08-03https://www.env.go.jp/press/press_05386.html2026-10-18
Registration of “Nationally Certified Sustainably Managed Natural Sites” and Protected Areas on International Databases(英語版)環境省2026-08-03https://www.env.go.jp/en/press/press_02600.html2026-10-18
資料1-1 趣旨説明・30by30に関するこれまでの取組(第1回30by30ロードマップ未来対話)環境省2026-08-31https://www.env.go.jp/content/000431252.pdf2026-10-18
資料1-1 生物多様性に関する最近の政策動向(第5回 2030生物多様性枠組実現日本会議 総会)環境省2026-09-14https://www.env.go.jp/content/000432085.pdf2026-10-18
Landmark State of Nature Indicators and Metrics launchedNature Positive Initiative2026-10-13https://www.naturepositive.org/news/latest-news/landmark-state-of-nature-metrics-launched/2026-10-18
Information paper: Alignment between State of Nature Indicators and Metrics and the GBF monitoring frameworkNature Positive Initiative2026-10-15https://www.naturepositive.org/news/latest-news/gbf-monitoring-framework-state-of-nature-metrics/2026-10-18
CBD/COP/17/INF/3 State of Nature メトリクスと GBF のモニタリング枠組との整合に関する調査生物多様性条約事務局2026-10-14https://www.cbd.int/doc/c/de8d/1336/3f6b3190ba64eb846e3d781a/cop-17-inf-03-en.pdf2026-10-18
Live from COP17: ISSB nature-related disclosures consultationIFRS財団2026-10-06https://www.ifrs.org/news-and-events/news/2026/10/cop17-issb-nature-related-disclosures-consultation/2026-10-18
Protected Planet:Ouchi Town Yokomakura Natural Symbiosis Area(サイトID 555781451)UNEP-WCMC・IUCN記載なしhttps://www.protectedplanet.net/5557814512026-10-18

このページで扱っていないこと

GBF の23のターゲットのうち、ここに本文を載せていない19のターゲット、議題の個別の論点と交渉の見通し、各国の国別目標の中身と比較、世界報告書のターゲット別の評価は扱っていません。各国の取り組みや GBF の進み方についての評価は付けていません。唐津の数字は自然共生サイトの認定と登録に限り、当法人のほかの事業の実績は含めていません。一次資料で確かめられなかった値は載せていません。

このページについて

作成:小嶋宏明(NPO法人唐津Farm&Food 副理事)/お問い合わせ:info@karatsu-f-f.com(お問い合わせフォーム)/公開:2026年10月19日/Markdown版:cop17-data.md

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関連リンク

▶ Karatsu Data Bank(唐津データバンク)
▶ IPBESビジネスと生物多様性アセスメントのまとめ
▶ IPBESネクサス評価のまとめ
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▶ ネイチャーポジティブ(自然共生サイト・横枕)
▶ リジェネラティブ(研修・視察の受け入れ。当法人の事業)
▶ CBD COP17 in Numbers (English)