ホテルのロビーが、循環を知る入口になる
メルキュール佐賀唐津リゾート × Precious Plastic 唐津
メルキュール佐賀唐津リゾート(佐賀県唐津市東唐津)と、NPO法人唐津Farm&Foodが運営するPrecious Plastic 唐津は、2026年から、ホテルを舞台にしたアップサイクルの取り組みを続けています。ホテルの自動販売機で集まったペットボトルキャップが、ホテルのロゴ入りコースターになる。
ロビーではご宿泊のお客様がその成形を体験し、1階のショッピングプラザには唐津の海から生まれたクジラのキーホルダーが並ぶ。
回収から、体験、お土産まで、ひとつのホテルの中で循環がつながっています。
ホテルの自動販売機で集まったキャップが、ホテルのコースターになり、RE DESIGNされる。
この取り組みの原料は、どこか遠くから運んできたものではありません。ホテルの自動販売機で回収された飲料のキャップです。捨てられるはずだったキャップを洗って細かく砕き、ロビーに設置した射出成形機でその場で溶かして、ホテルのロゴを刻んだ特製の金型でプレスします。
キャップの色がそのまま模様になるので、同じコースターは二つとありません。お客様が滞在中に手にした一本の飲みものが、次のお客様の旅の思い出になる。ホテルの中で出たものが、ホテルの中で価値に変わるRE DESIGNの仕組みです。


海の未来を考えるアップサイクル体験ワークショップを開催
海洋プラスチック問題についての簡単なレクチャーを行った後、ペットボトルキャップを原料にしたアップサイクルのものづくりを体験。ワークショップは、ご宿泊のお客様限定・参加費無料・予約不要。各回6名・30分の入替制で、チェックインの前後や、お出かけの合間に気軽に参加していただけます。
体験は二つ。射出成形機のレバーを自分の体重で押し下げてつくるロゴ入りコースターと、リサイクルプラスチックビーズのブレスレットです。レバーを押すのは、ご家族みんなの共同作業。金型が開くまでのわくわくした時間も、この体験の醍醐味です。
8月は2日間で163名、9月20日は1日で105名。ご家族連れのお客様を中心に、海外からの旅行者の方にもご参加いただきました。9月には唐津南高校の生徒のみなさんと先生も会場に駆けつけてくれました。



サステナビリティ研修、スタッフのみなさまが、最初の体験者でした
お客様向けのワークショップに先立ち、2026年7月1日、ホテル全社研修の一環として、スタッフのみなさま向けのコースターづくり研修を行いました。テーマは「唐津の海を守ること」。メインホールで3部制、14名の方にご参加いただいています。
お客様をお迎えするスタッフのみなさま自身が、まず手を動かして知っている。ロビーのワークショップでも、スタッフのみなさまがお客様のそばで手を添えてくださる姿がありました。取り組みがホテルの「催し物」ではなく、ホテルの「おもてなし」の一部になっていることが、この協働のいちばんの強みだと当法人は感じています。
1階ショッピングプラザの「海を守ることは未来を守ること」展示と「The Whale」
ホテル1階のショッピングプラザでは、クジラキーホルダーやコースター、フラワーポットなどのアップサイクル作品を展示しています。2026年8月30日からは、「The Whale」生物多様性クジラキーホルダーの販売もはじまりました。
廃ペットボトルキャップ100%。原型は、捕鯨の島として栄えた唐津の離島・小川島の子どもたちが描いた一枚の絵です。このクジラは「旅するクジラ」と呼ばれ、これまでにアメリカ、韓国、台湾、ドイツ、イギリス、フランス、デンマーク、オーストラリア、オランダへと渡りました。唐津に泊まった方が持ち帰り、そのまた旅先へと運ばれていきます。
「Local Shared with Care」を、かたちにするホテル
メルキュール佐賀唐津リゾートは「Local Shared with Care」をブランドポジショニングに掲げる地域に根ざしたホテルとして、地域とともに持続可能な未来を応援しています。客室フロアへのウォーターサーバーの設置など、使い捨てを減らす取り組みも進めています。減らすことと、もう一度いかすこと。その両方が、ひとつのホテルの中で進んでいます。
地域の団体と組み、館内で出たものを館内で価値に変え、それをお客様の体験として届ける。環境への配慮を「我慢」ではなく「旅の楽しみ」として差し出せることを、このホテルは実際のロビーで示しています。
▶ ホテルの客室・過ごし方は、メルキュール佐賀唐津リゾート 公式ホームページでご覧いただけます。
旅先の時間が、循環を知る入口になる
ワークショップの会場で印象に残ったのは、ご宿泊のみなさんがご家族で楽しんでくださっている姿でした。観光地を巡るだけでなく、その土地の海のことを知り、自分の手でつくったものを持ち帰る。旅先で過ごす時間のなかに、循環を知る体験がある。これは、これからのツーリズムのコンテンツになると当法人は考えています。
唐津には、海と松原と里山があり、それぞれの場所で自然と向き合う人たちがいます。メルキュール佐賀唐津リゾートは、そうした唐津のサステナブルツーリズムの拠点になっていく場所です。当法人は、このホテルとの取り組みをこれからも育てていきます。
ホテル・宿泊施設のみなさまへ
メルキュール佐賀唐津リゾートでの取り組みは、次の四つの組み合わせでできています。
- 館内で回収したキャップを原料にする(自動販売機・客室・レストランなど)
- ホテルのロゴを刻んだオリジナル金型でコースターをつくる
- ロビーでのワークショップを、ご宿泊のお客様向けプログラムとして開催する
- スタッフ研修と館内ショップでのアップサイクル製品の展示・販売を組み合わせる
ファミリー層の滞在価値の向上、海外からのお客様にも伝わる体験、スタッフのみなさまのサステナビリティ研修、そしてホテルの環境への取り組みを具体的な数字で伝えられること。メルキュール佐賀唐津リゾートでの実績をもとに、ご相談を承ります。
English
Mercure Saga Karatsu Resort × Precious Plastic Karatsu: a hotel lobby as a gateway to the circular economy
Since 2026, Mercure Saga Karatsu Resort (Karatsu, Saga Prefecture) and Precious Plastic Karatsu, run by the NPO Karatsu Farm&Food, have been working together to make upcycling part of a stay at the hotel. Bottle caps collected inside the hotel become coasters with the hotel logo. Guests mould them in the lobby, and whale keychains born from the sea of Karatsu are sold in the hotel shop. Collection, hands-on experience and souvenirs are all connected under one roof.
From the hotel, for the hotel
The raw material is not brought in from far away. About 3,700 bottle caps (approx. 9.2 kg) collected from the hotel's own vending machines are washed, shredded and melted on the spot in an injection moulding machine set up in the lobby, then pressed in a mould engraved with the hotel logo. The colours of the caps become the pattern, so no two coasters are alike.
Lobby workshops for in-house guests
The workshops are free of charge and need no reservation, for hotel guests only, with six participants per 30-minute session. After a short talk on marine plastic, guests make a logo coaster and a bracelet of recycled plastic beads. 163 guests took part over two days in August 2026 and 105 guests on 20 September 2026, 268 in total, mostly families and including travellers from overseas.
Staff first
Before the guest workshops began, 14 hotel staff made coasters themselves on 1 July 2026 as part of the hotel's company-wide training, under the theme "Protecting the sea of Karatsu". Staff who have done it with their own hands now stand beside guests in the lobby. The programme is part of the hotel's hospitality, not just an event.
In the hotel shop
The shopping plaza on the ground floor displays upcycled coasters, flower pots and whale keychains. Since 30 August 2026, "The Whale" biodiversity keychain has been on sale there. It is made from 100% waste bottle caps, and its shape comes from a drawing by children of Ogawa Island, a former whaling island off Karatsu. Guests take the whale home, and on to their next journey.
Local Shared with Care
The hotel, which embraces "Local Shared with Care", is also reducing single-use items, for example by installing water dispensers on guest floors. Reducing and reusing both happen in the same hotel, and guests join in as an enjoyable part of their stay. We see this as a model for sustainable tourism in Karatsu, and we welcome enquiries from other hotels and resorts.