プロジェクト

離島ESD
唐津の4つの島で、
海ごみから学ぶ

2025年7月 加唐島での三離島交流会に集まった子どもたち(佐賀県唐津市)

1年に1島ずつ。小川島、加唐島、馬渡島、そして高島へ

「離島ESD」は、NPO法人唐津Farm&Foodが佐賀県唐津市の離島の学校と続けている環境教育です。2023年度は小川島、2024年度は加唐島、2025年度は馬渡島、2026年度は高島。佐賀県(循環型社会推進課)の「プラスマLIFEさが」の取り組みとして、1年に1島ずつ、島の子どもたちと海岸の漂着ごみを拾い、調べ、ペットボトルキャップからタイルアートや島の形のキーホルダー、コースターをつくってきました。

ESD(持続可能な開発のための教育)は、環境や地域の課題を自分のこととして考え、行動につなげていく学びです。「プラスマLIFEさが」は、プラスチックを「えらんで、減らして、それからリサイクル」する暮らしを広げる、佐賀県の県民運動です。

このページでは、4つの島での歩みをまとめています。くわしい記録は、各節のリンク先でご覧いただけます。

▶ 学校・自治体・企業のみなさまからのご相談はこちら

島で回収したペットボトルキャップからつくった、島の形のキーホルダー
島で回収したペットボトルキャップからつくった、島の形のキーホルダー

4つの島の歩み

2022年の小川島から、2026年の高島まで

はじまりは2022年9月8日。Precious Plastic 唐津のマシンを呼子港から小川島へ運び、小川小中学校でワークショップを開きました。Precious Plastic 唐津は、ペットボトルキャップなどのプラスチックを砕いて溶かし、型で新しい製品に成形する、当法人のリサイクルの取り組みです。

  • 2022年9月:小川島 小川小中学校でSDGsワークショップ
  • 2023年度 小川島:漂着ごみの回収・調査(4月28日)、調査発表会(6月10日)、海ごみタイルアートの完成(9月30日)、佐賀県知事への活動報告(10月25日)
  • 2024年度 加唐島:ビーチクリーン(5月30日)、SDGsワークショップ(6月8日)、アップサイクルワークショップ(9月25日)、小川島との意見交換会(10月7日)、文化祭での展示(10月19日)
  • 2025年度 馬渡島:特別プログラムとビーチクリーン(6月7日)、加唐島での三離島交流会(7月9日)、コースターづくり(9月4日)、創立150周年の文化祭(10月18日)、佐賀県民ホールでの展示(12月19日〜24日)
  • 2026年度 高島:ビーチクリーンと環境学習(6月5日)、キーホルダーづくり(6月19日)、コースターワークショップ(10月23日予定)、文化祭(11月予定)
小川島の子どもたちと完成させた、クジラの海ごみタイルアート
小川島の海ごみタイルアート(2023年)

2023年度 小川島:海ごみが、クジラのタイルアートに

「島の未来のために、小川島の現状を発信して協力の輪を広げよう」

小川島は、唐津市呼子町の周囲約4kmの離島です。捕鯨で栄えた歴史があり、いまもその名残が島のあちこちにあります。2023年度、小川中学校の生徒たちは「島の未来のために、小川島の現状を発信して協力の輪を広げよう」をテーマに、海岸の漂着ごみを回収・調査しました。6月の発表会では、集めたごみ23.07kgのうちプラスチック類が15.87kgで、約69%を占めたことを報告しています。

その後、生徒が描いたクジラの絵をもとに、島に流れ着いたプラスチックや島内外から集めたペットボトルキャップをタイルに再生し、クジラのタイルアートを制作しました。9月30日の小川島アイランドフェスで完成し、10月には佐賀県知事への活動報告、佐賀県立美術館や唐津市役所での展示へと広がりました。このクジラは、のちにクジラのキーホルダー「The Whale」のデザインになっています。

▶ 小川島 おがわプロジェクトの記録はこちら
▶ 2026年、おがわプロジェクトから生まれたフライングディスク
▶ The Whale クジラキーホルダー

加唐島の子どもたちがペットボトルキャップからつくった、加唐島の形のキーホルダー
加唐島の形のキーホルダー(2024年)

2024年度 加唐島:拾って、数えて、島のかたちに

拾ったごみがどこの国から来たのか、自分たちで分けた

5月30日、加唐小中学校で環境教育の授業とビーチクリーンを行いました。唐津南高校 虹の松原プロジェクトチーム 海洋研究班も一緒です。参加者28人で、漂着ごみ79.9kgを回収しました。そのほとんどがプラスチックでした。

6月8日(世界海洋デー)のSDGsワークショップでは、ビーチクリーンで回収したペットボトルを国別に分けました。結果は、日本100個、韓国59個、中国56個、マレーシア5個、その他6個です。キャップは生徒たちが洗い、9月25日には、そのキャップから加唐島の形のキーホルダーをつくりました。

10月19日の文化祭では、生徒たちがつくったキーホルダーを展示し、参加者全員にプレゼントしました。11月には「第6回 森川海人っフェス」で、12月23日から翌年1月9日までは佐賀県民ホールで、「加唐島プロジェクト」として紹介しています。

▶ 5月30日 加唐小中学校ビーチクリーンの記録
▶ 6月8日 SDGsワークショップの記録
▶ 加唐島の形のキーホルダーづくりの記録
▶ 10月19日 文化祭での展示の記録

馬渡島の子どもたちが描いた島の生き物をデザインした、ペットボトルキャップのコースター
馬渡島の子どもたちがデザインしたコースター(2025年)

2025年度 馬渡島:島の生き物を描いて、コースターに

「小さな島から始まる小さなことが、世界を変える力になる」

6月7日(唐津市教育の日)、唐津市立馬渡小中学校で特別プログラムを行いました。午前は、唐津南高校 虹の松原プロジェクトチームと、サガン鳥栖の社会連携活動「サガン・シャレン!」の講演。そのあと、生徒と島の人たちが一緒に、ペットボトルキャップから馬渡島の形のキーホルダーをつくりました。午後は田尻海岸でビーチクリーンを行い、軽トラック2台分の粗大ごみと34袋のごみを回収しました。

9月4日には、コースターづくりのワークショップを開きました。子どもたちが、ヤギ、イノシシ、トンビ、魚、島に実る果物「元寇」など、馬渡島の自然や暮らしをモチーフにデザインし、その絵をもとに金型をつくって、ペットボトルキャップから成形しています。

10月18日、創立150周年を迎えた馬渡小中学校の文化祭では、中学生たちがこの1年の学びを発表しました。「小さな島から始まる小さなことが、世界を変える力になる」という言葉は、その発表の中で生徒が語ったものです。12月19日から24日までは、佐賀県民ホールで小川島・加唐島・馬渡島の取り組みを展示しました。

▶ 馬渡島プロジェクトの記録はこちら
▶ 6月7日 特別プログラムの記録
▶ 9月4日 コースターづくりの記録
▶ 10月18日 文化祭の記録

加唐島での三離島交流会で発表する馬渡小中学校の生徒たち
三離島交流会で発表する馬渡小中学校の生徒たち(2025年7月)

島と島が、つながる

小川島から加唐島へ、加唐島から馬渡島へ

2024年10月7日、小川島の小川小中学校で、加唐小中学校との意見交換会がありました。小川島の生徒が描いたクジラから生まれたキーホルダー「The Whale」が、加唐島の生徒たちに贈られました。

2025年7月9日には、加唐小中学校で、加唐島・小川島・馬渡島の中学生による三離島交流会が開かれました。各島の中学生が、漂着ごみの調査やアップサイクルの取り組み、「プラスマLIFEさが」で学んだことを発表しています。小川島では中学生が観光ツアーを企画して島の魅力を発信し、加唐島では空き家の利活用に目を向けた取り組みが始まっていました。

2025年10月22日と23日には、小川島の中学2年生がインターンとして当法人に来てくれました。初めて会ったのは2022年、小川島でのワークショップのときで、まだ小学5年生でした。

▶ 2024年10月 小川島と加唐島の意見交換会の記録
▶ 2025年7月 三離島交流会の記録
▶ 2025年10月 小川島の中学生のインターンの記録

金型から取り出した「高島のかたち」のキーホルダーを見せる高島小学校の子どもたち
「高島のかたち」のキーホルダーができた(2026年6月)

2026年度 高島:全校児童13名と(進行中)

キャップは77個。日本45・韓国13・中国9・その他10

2026年度の島は、宝当神社で知られる高島です。6月5日(環境の日)、高島小学校の全校児童13名と、ビーチクリーンと環境学習を行いました。午前は教室で、唐津南高校 虹ノ松原プロジェクトチーム 海洋研究班と佐賀バルーナーズの方、当法人が話をし、午後は島の海岸へ。集めたごみは、リヤカー2台分になりました。

この日に拾ったペットボトルキャップは、洗ってみると全部で77個。内訳は、日本45個、韓国13個、中国9個、その他10個でした。小さな島の海岸にも、海をこえて、いろいろな国からごみが流れ着いています。6月19日には、このキャップから選んだものと、ふだんの暮らしから出たキャップを使って、子どもたちが「高島のかたち」のキーホルダーをつくりました。

これからの予定

  • 10月23日:コースターワークショップ
  • 11月:文化祭
  • その後:展示、フライングディスクの体験会

日程や内容は、決まりしだい、このページでお知らせします。

協働:高島小学校/唐津南高校(虹ノ松原プロジェクトチーム・海洋研究班)/佐賀バルーナーズ/からつ七つの島宝探し留学/佐賀県 県民環境部 循環型社会推進課/NPO法人唐津Farm&Food

▶ 6月5日 高島小学校ビーチクリーン&環境学習の記録
▶ 6月19日「高島のかたち」のキーホルダーづくりの記録

佐賀県民ホールでの「プラスマLIFEさが」の展示(2025年12月)
佐賀県民ホールでの展示(2025年12月)

島の学びを、島の外へ

展示・報道・番組

島の子どもたちの作品と学びは、佐賀県立美術館、佐賀県民ホール、唐津市役所などで展示してきました。新聞では、小川島のクジラのタイルアート(佐賀新聞・2023年10月27日)と、加唐島の漂着ごみ調査と展示(西日本新聞・2024年12月14日)が取り上げられています。小川島の活動は、日本財団「海と日本PROJECT in 佐賀」の番組でも紹介されました。

▶ 佐賀新聞「プラごみの『クジラ』巡回 小川中生制作、漂着ごみ問題を発信」
▶ 西日本新聞「佐賀・唐津市の加唐島 離島に漂着したプラごみ、子どもたちが調査 パネルや加工品を展示」
▶ 2025年12月 佐賀県民ホールでの展示の記録

海から見た小川島(佐賀県唐津市)
海から見た小川島

学校・自治体・企業のみなさまへ

島や学校での出張ワークショップ(ビーチクリーン、漂着ごみの調査、ペットボトルキャップからのキーホルダーやコースターづくり)、学びを伝える展示などのご相談を受け付けています。離島での実践をもとに、地域や学校の規模にあわせて組み立てます。お気軽にお問い合わせください。

English

Island ESD: learning from ocean plastic on four islands off Karatsu, Saga, Japan. Since 2023, NPO Karatsu Farm & Food has worked with the schools of one remote island each year: Ogawa Island (2023), Kakara Island (2024), Madara Island (2025) and Takashima Island (2026). The program is part of Saga Prefecture's "Plasma LIFE Saga" campaign. ESD stands for Education for Sustainable Development.

On each island, students clean their beaches, sort and count the marine debris, and turn the collected PET bottle caps into island-shaped keychains and coasters with our Precious Plastic machines. On Ogawa Island, students made a whale mosaic from recycled plastic tiles, which later became our keychain "The Whale." On Kakara Island, students sorted the PET bottles they collected by country: 100 from Japan, 59 from Korea, 56 from China, 5 from Malaysia and 6 from other countries. On Madara Island, children designed coasters featuring the island's animals. On Takashima Island in 2026, all 13 pupils of Takashima Elementary School joined a beach cleanup and made keychains from 77 caps: 45 from Japan, 13 from Korea, 9 from China and 10 from elsewhere. The 2026 program is still in progress.

Schools, local governments and companies interested in similar workshops are welcome to contact us through our English page.

関連リンク

▶ ESD Project(唐津南高校 虹の松原プロジェクトチーム)
▶ Precious Plastic 唐津
▶ オリジナルコースターのご案内
▶ ビーチクリーン、海洋プラスチック問題
▶ 海ごみアートプロジェクト